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キチン・キトサンについて近年、地球資源の枯渇が問われ、未利用の資源開発やリサイクルが盛んに行われ、今まで使われることもなく殆どが廃棄されてきたカニやエビの殻もこれら資源開発活動で見直された物の一つです。カニやエビの殻は炭酸カルシウム、たんぱく質、キチン質、色素の四つの成分で構成されています。私達がカニやエビの殻を食べた場合、キチンを除いた成分は胃の酸で分解されます。キチンの化学構造は植物繊維のセルロースに近い物で私達が食べた場合に生体に及ぼす作用も植物繊維と同じです。キチンは一種の食物(動物)繊維であると言えます。 未利用の生物資源キチン・キトサンキチンはカニ、エビなどの甲殻類の殻、イカの軟骨、昆虫の外殻、表皮、菌類の細胞壁などに広く含まれる天然多糖類(食物繊維)です。キチンは多糖類としてはセルロースに次ぐバイオマス資源で、年間約一千億トンが地球上で生物生産されているといわれています。セルロースが紙として古来より応用されてきたのに対し、キチンは近年までほとんどが利用されていませんでした。しかし、最近この未利用資源の有効活用を図るべく様々な研究開発が行われるようになり、キチンとその関連物質のもつ優れた性質や機能が解明されてきました。カニ殻の中にはカルシウムなどのミネラル、塩類が40%、タンパク質が30%、キチンが30%含まれています。従って、カニ殻を脱カルシウム及び除タンパク質処理することにより、精製キチン※1が得られます。キチンは生体適合性が高いため、人工皮膚や手術用縫合糸などの医療材料分野でも応用されています。 キチンを強アルカリ条件下で熱処理するとキトサン※2という物質に変わります。キチンが非常に強固な結晶構造をもち、水や一般の有機溶剤にも溶けないのに対し、キトサンは酸性条件下で水溶液となる為、食品、農業、化学工業などの幅広い分野での利用が可能となります。 しかし、実際に純粋なキチン及びキトサンを精製することは非常に困難であるといわれています。 さらにキチン及びキトサンをそれぞれ酸により部分加水分解することによりキチンオリゴ糖、キトサンオリゴ糖※3が得られます。『オリゴ』とはラテン語で「少数の」という意味で、高分子糖類であるキチン、キトサンと比べて少糖類であり、異なる特性をもっています。 |